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首都大福東京

TOKYO METROPOLITAN DAIFUKU

首都大福東京

松屋【都立家政@西武新宿線】

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豆大福(つぶ):108円


厚さでいえば『松屋』の「豆大福」の餅は、
大きさは約52㎜に対しての比率的に程よく大変理想的な厚さであろう。
一般的な「豆大福」の体を成していのに、
ここ最近の馬鹿でかい個体を続けて見続けた為か、
第一印象は“かわいい(ハート)”になってしまった。

その餅でしっかりと赤エンドウ豆を覆い隠し、
餅の中からおぼろに覗かせる事でその伸長力を誇示する。
全体にまぶした片栗粉の溶解と餅の癒着が見られないのは、
赤エンドウ豆の水分量よりもこの餅の力であろう。

その上この餅がまた滑らかで、
五本の指を総動員して慎重に持ち上げてみても、
毛玉の様な指触りで片栗粉の足跡を残し、
スルリと指の間から逃げて行きそうになる。

気を取り直し改めてゆっくり持ち上げながら、
もう片方の手のひらに乗っけてやると、
まるで液体でも包んでいるかの様な動きを見せ、
これぞ“軟着陸”といった感じでふんわりと乗っかる。

全体を覆う豆餅においては、
その Identity たる赤エンドウ豆が豆絞り柄の様に散らばっていて、
この大きさの「豆大福」では十分過ぎる量である。
やがてさんざっぱら嘗め回す様に「豆大福」を眺めた後、
満を持して噛り付いてみる。

ふんわりしていた餅はブニャッと横に扁平するも、
唇の隙間で薄くなり分断しようとする衝撃を受け流す。
それならと引き伸ばした後に歯で食い千切ると、
唇に滑らかで優しい感触を残して去ってゆく。

まるで綿を啄んだ様な感触。
やがてその綿の如き餅に包まれた赤エンドウ豆が、
コリコリとした歯応えで存在を主張する。
水気は少ないのにしっかり柔らかいが、
噛めば砕ける程の歯応えがちゃんとある。

そんな優しい豆餅に包まれた餡がまた出色の逸品。
というか、そもそも『松屋』の「豆大福」は餡が素晴らしい。
個人的な「豆大福」の基準である“豆餅≧餡”という認識に、
一石を投じる餡がタップリ詰まっている。
その餡はアズキの持つエグ味やクセが感じられない、
実にスッキリと優しい甘さを湛えている。

とまあこんな風に書くと“ただ薄ら甘いだけ”と思われるであろうが、
ココ『松屋』の餡はシッカリとアズキの風味が残っている。
それは“上品”とか“控えめ”とかいう印象的表現では無く、
純粋に“アズキ”がストレートに感じられるのに、
エグ味やクセが全然無くて挙句に瑞々しい餡という一種の到達点的な?
なのにシッカリと粒餡している的な?
どうにもサッパリ収集が付かないがそう云う事である。
更に餡を御所望なら“おはぎ”を購入すれば、
“粒餡”と“漉し餡”の両方が堪能できるのでおススメである。

その上それが綿の様な豆餅に包まれているという。
コレはもうサービス過剰である。
そこまでされたら客は堕落してしまうなと思いながら、
天から裁きの雷が降りて来そうな空模様にビクつきつつ、
火星人が見下ろす商店街を行く。




松屋
東京都中野区若宮3-36-12
10:00~21:00
火曜定休
駅南口から都立家政商店街を左折して進んだ先、だいたい133mの所にある角地。